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看護師1年目のお金の管理|夜勤手当が始まる前に作りたい家計の仕組み

「看護師になって給料をもらい始めたのに、なぜかお金が残らない」

「夜勤が始まれば収入が増えるから、今は貯金できなくても大丈夫?」

看護師1年目は、初任給、夜勤手当、奨学金の返済、一人暮らしなど、お金の環境が大きく変わる時期です。

仕事を覚えるだけでも大変なので、家計管理まで完璧にしようとすると疲れてしまいます。

大切なのは、毎日細かく家計簿をつけることではありません。

給料が入ったら、使う前にお金を分ける仕組みを作ることです。

この記事では、FP2級を持つ看護師の視点から、看護師1年目が無理なく続けられるお金の管理方法を解説します。

※この記事は一般的な情報を提供するものであり、特定の金融商品をすすめるものではありません。勤務先の給与制度、奨学金契約、家族構成などによって適切な方法は異なります。

看護師1年目がお金を貯めにくい理由

看護師1年目がお金を貯めにくいのは、意志が弱いからとは限りません。

就職した直後は、次のような出費が重なりやすいからです。

  • 一人暮らしの初期費用
  • 家具や家電の購入
  • 通勤用の服や靴
  • 医療関係の書籍や研修費
  • 同期との食事
  • 奨学金の返済
  • 夜勤や仕事の疲れによる外食
  • 自分へのご褒美

さらに、夜勤が始まる前と後では、毎月の給与が変わることがあります。

収入が一定ではない状態で、夜勤手当を前提に生活費を増やしてしまうと、夜勤が少ない月に家計が苦しくなります。

まずは「たくさん節約する」よりも、「収入が変わっても困らない家計」を目指しましょう。

最初に給与明細を確認しよう

給料が振り込まれた金額だけを見るのではなく、給与明細を確認する習慣をつけましょう。

主に確認したいのは、次の項目です。

基本給

夜勤や残業がなくても支給される給与です。

毎月の生活費は、できるだけ基本給を中心に考えます。

夜勤手当

夜勤回数によって変動する収入です。

病院によって、二交代制と三交代制で手当の計算方法が異なります。

夜勤手当を毎月必ず受け取れる固定収入だと思わないことが大切です。

時間外手当

残業時間に応じて支給されます。

残業代も毎月一定ではないため、生活費の前提にはしない方が家計は安定します。

控除

給与からは、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税などが差し引かれます。

住民税は、前年の所得を基に計算されるため、就職2年目から負担を感じる人もいます。

1年目の手取り額だけを基準に生活費を増やしすぎないようにしましょう。

夜勤手当を生活費に組み込まない

看護師1年目のお金の管理で特に大切なのが、夜勤手当の扱いです。

夜勤が始まると手取りが増え、「毎月これくらい使っても大丈夫」と感じることがあります。

しかし、次のような理由で夜勤回数が減る可能性があります。

  • 研修や勤務調整
  • 部署異動
  • 体調不良
  • 妊娠や子育て
  • 日勤中心の部署への異動
  • 休職や転職

おすすめは、基本的な生活費を夜勤手当なしでも払える範囲に近づけることです。

夜勤手当は、次のように分けると管理しやすくなります。

  • 生活防衛資金
  • 奨学金返済
  • 将来の大きな支出
  • 自己投資
  • 自由に使うお金

全額を貯金する必要はありません。

夜勤は心身に負担がかかるため、一部をご褒美に使うことも悪いことではありません。

ただし、使う金額を先に決めておきましょう。

給料日にお金を4つに分ける

複雑な家計簿が続かない人は、給料日にお金を4つに分けてみましょう。

1. 生活費

家賃、食費、光熱費、通信費、日用品など、毎月の生活に必要なお金です。

2. 近いうちに使うお金

研修費、資格試験、帰省、旅行、家電の買い替えなどに備えるお金です。

毎月少しずつ積み立てておくと、突然の出費で貯金を崩す回数を減らせます。

3. 生活防衛資金

病気や退職などで収入が減ったときに備える預貯金です。

最初から大きな金額を目指す必要はありません。

まずは10万円、次に生活費1か月分というように、小さく目標を区切りましょう。

最終的な目安として、生活費の3~6か月分が挙げられることがあります。ただし、実家暮らし、扶養家族の有無、雇用形態などによって必要額は異なります。

4. 自由に使うお金

食事、趣味、美容、買い物などに使うお金です。

自由に使う予算をゼロにすると、家計管理が苦しくなります。

使ってよい金額を決め、その範囲では罪悪感を持たずに使いましょう。

先取り貯金を自動化する

「月末に残ったお金を貯金しよう」と考えても、なかなか残らないことがあります。

そこで、給料日に一定額を別口座へ移す先取り貯金がおすすめです。

金融庁も家計管理の方法として、給料日に一定額を自動で貯蓄用口座へ移し、残ったお金で家計を管理する方法を紹介しています。

最初から高い金額を設定する必要はありません。

月5,000円でも1万円でも、無理なく続けられる金額から始めましょう。

夜勤が始まって収入が増えたら、増えた分の一部を先取り貯金に追加する方法もあります。

奨学金返済は「残額・返済日・金利」を確認する

奨学金を返済している人は、毎月の返済額だけでなく、次の項目を確認しましょう。

  • 現在の返済残額
  • 毎月の返済額
  • 引き落とし日
  • 返済終了予定
  • 利息の有無
  • 返済が苦しくなった場合の制度

日本学生支援機構の奨学金は、原則として登録した口座から引き落とされます。

繰上返還も可能ですが、手元の貯金がほとんどない状態で、急いで全額返済することが最適とは限りません。

まずは生活防衛資金を確保し、延滞しない仕組みを作ることを優先しましょう。

病院独自の奨学金を利用している場合は、勤務期間や返済免除の条件が契約ごとに異なります。退職や転職を考える際は、契約書を確認し、勤務先の担当部署に相談してください。

保険は不安だけで増やさない

就職すると、生命保険や医療保険をすすめられることがあります。

看護師は病気や治療を身近に見ているため、「自分にも起きるかもしれない」と不安になりやすいかもしれません。

しかし、保険を検討する前に、次の内容を確認しましょう。

  • 健康保険から受けられる給付
  • 勤務先の休職制度
  • 傷病手当金
  • 高額療養費制度
  • 自分の預貯金
  • 扶養している家族の有無

会社員などが加入する健康保険には、業務外の病気やケガで働けず、給与を受け取れない場合に傷病手当金が支給される制度があります。支給には条件があります。

民間保険が不要という意味ではありません。

公的保障と勤務先の制度を確認してから、不足する部分を保険で補うという順番が大切です。

NISAは生活防衛資金を作ってからでも遅くない

看護師1年目でも、NISAを始めた方がよいのか気になる人は多いでしょう。

NISAは投資による利益が非課税になる制度ですが、元本保証ではありません。

急な引っ越しや休職などで現金が必要になったとき、投資した商品が値下がりしている可能性もあります。

そのため、一般的には次の順番で考えると安心です。

  1. 毎月の収支を黒字にする
  2. 高金利の借入れがあれば返済計画を立てる
  3. 生活防衛資金を作る
  4. 余裕資金で積立投資を検討する

始める場合は、生活に影響しない少額からでも構いません。

金融庁は、資産形成の基本として長期・積立・分散という考え方を紹介しています。ただし、長期・積立・分散でも損失を完全に防げるわけではありません。

周囲が始めているからと焦らず、自分の家計を整えてから判断しましょう。

看護師1年目が避けたいお金の使い方

次のような状態には注意が必要です。

  • 夜勤手当を見込んで高額な契約をする
  • リボ払いやカードローンを日常的に使う
  • 内容を理解せず投資を始める
  • 先輩や知人の紹介だけで金融商品を契約する
  • 疲れている夜勤明けに高額な買い物を決める
  • 奨学金やカードの引き落とし日を把握していない
  • 保険の保障内容を確認せず複数契約する

特に夜勤明けは疲れているため、大きな買い物はその場で決めず、いったん眠ってから考えるルールを作るのがおすすめです。

今日からできる5つのこと

全部を一度に始める必要はありません。

まずは次の中から1つだけ選んでみてください。

  • 最新の給与明細を確認する
  • 奨学金の残額と引き落とし日を確認する
  • 給料日に5,000円を別口座へ移す
  • 夜勤手当の半分を残すルールを作る
  • 加入している保険の内容を確認する

家計管理は、短期間で完璧にするものではありません。

小さな仕組みを作り、働きながら少しずつ整えていきましょう。

まとめ

看護師1年目のお金の管理で大切なのは、収入の多さではなく、お金が残る仕組みを作ることです。

ポイントは次のとおりです。

  • 生活費を夜勤手当や残業代に頼りすぎない
  • 給料日に生活費・予定支出・貯金・自由費へ分ける
  • 少額でも先取り貯金を自動化する
  • 奨学金の返済条件を確認する
  • 公的保障を確認してから保険を考える
  • NISAは余裕資金で無理なく始める

看護師資格は、収入を得るための大切な力です。

その収入を守り、将来の選択肢を増やすために、お金の仕組みも少しずつ整えていきましょう。

参考情報

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