人生後半は「貯めるだけ」でいい?『セカンドハーフ戦略』から考えるお金と健康への投資

人生後半のお金・健康・経験への投資を考える男性看護師 看護師

こんにちは。FPNSです。

40代・50代になると、「定年までこの働き方を続けられるだろうか」「老後のお金は足りるのか」「最近、体力が落ちてきた」と考える機会が増えてきます。

特に看護師や医療従事者は、夜勤や不規則勤務があり、若い頃と同じ働き方を続けるのは簡単ではありません。

そんな人生後半について考えるきっかけになるのが、本田直之さんの『セカンドハーフ戦略 人生後半戦、何を捨て、何を始めるか』です。

本書の中心にあるのは、人生後半では前半と同じ戦い方を無理に続けず、自分に合う形へ組み直していくという考え方です。この記事では、本書をきっかけに「お金・健康・経験」への投資を看護師×FPの視点で考えます。

人生前半と後半では大切なものが変わる

20代・30代は、仕事を覚える、収入を増やす、家庭を築くなど、人生の土台を作る時期です。多少無理をしてでも働き、経験を増やすことに意味がある場合もあります。

しかし40代・50代になると、収入だけでなく、健康、時間、家族、友人、やりたいことの価値が少しずつ大きくなります。

それでも「もっと働かなければ」「もっと貯めなければ」「老後が怖いから使ってはいけない」と、人生前半と同じ考え方を続けてしまうことがあります。ここで一度、自分の人生を組み直してみてもよいのではないでしょうか。

資産はお金だけではない

FPというと、貯金、保険、NISA、投資信託、年金など、お金の話が中心になります。もちろん金融資産は大切です。

しかし、人生最大の資産は自分自身とも考えられます。

金融資産が多くても、健康を大きく崩してやりたいことができなければ、豊かさを十分に味わえないかもしれません。一方、金融資産がそれほど多くなくても、健康で働くことができ、仲間や毎日の楽しみがあれば、充実した暮らしにつながります。

金融資産だけでなく、「自分という資産」も育てる。これが人生後半では大切になります。

人生後半に投資したい3つの資産

1.お金

まずは生活を支える金融資産です。生活防衛資金を準備したうえで、NISAなどを利用し、長期・積立・分散を意識して資産形成を進める方法があります。

ただし、大切なのは「いくら貯めるか」だけではありません。何のために貯めるのかを考えることです。

  • 60歳以降は勤務日数を減らしたい
  • 家族と旅行に行きたい
  • 趣味や学びを楽しみたい
  • 子どもの教育費に備えたい

目的が分かれば、お金は単なる口座残高ではなく、将来の選択肢を増やす道具になります。

2.健康

老後に十分なお金があっても、健康を大きく崩してしまえば、できることは少なくなります。反対に健康であれば、働く、旅行する、新しいことに挑戦するなど、多くの選択肢を持てます。

健康は、お金を生み出すための資産であり、お金を使って人生を楽しむための資産でもあります。

  • 睡眠環境を整える
  • 日常に運動を取り入れる
  • 食生活を見直す
  • 健康診断や歯科検診を受ける
  • 年齢に応じて筋力を維持する

こうしたことに使うお金や時間を、単なる出費ではなく健康投資として考えることが大切です。

3.経験と人間関係

旅行、趣味、資格の勉強、新しい人との出会い、昔の友人との食事などにも、時間とお金が必要です。

「定年したらやろう」と先送りしても、60代・70代になったとき、今と同じ体力や環境があるとは限りません。将来への備えと両立させながら、今しかできないことには、今お金を使うという視点も必要です。

新しいことは小さく始めればいい

人生を一気に変える必要はありません。新しいことは、失敗しても生活に大きな影響が出ない「小さな実験」として始める方法があります。

  • 運動を始めたいなら、まず10分歩く
  • 投資を始めたいなら、制度を調べて少額積立から考える
  • 資格を取りたいなら、まずテキストを1冊読む
  • ブログを書きたいなら、まず1記事作ってみる

小さく始め、続けながら考える。このくらいの軽さが、人生後半の挑戦には合っているのかもしれません。

何を始めるかと同じくらい、何を手放すか

人生後半では、新しいものを増やすだけでは時間が足りません。そこで「何をやめるか」も大切になります。

  • なんとなく参加している飲み会
  • 惰性で続けている習慣
  • ほとんど利用していないサブスク
  • 必要以上の残業
  • 「昔からこうだから」と続けていること

自分にとって価値の低いものを減らせば、新しいことに使えるお金・時間・体力が生まれます。節約も、金額を細かく削るだけではありません。本当に大切なことにお金を使える状態を作ることが、人生後半の家計管理につながります。

看護師こそ人生後半の働き方を早めに考えたい

看護師は比較的長く働ける職業です。一方で、夜勤、腰への負担、不規則勤務、人間関係、体力低下、管理職としての責任など、年齢とともに負担を感じやすくなる面もあります。

「今の働き方を60歳まで続けられるか」だけでなく、「50代・60代にどのような働き方をしたいか」を早めに考えておくことが大切です。

  • 夜勤を減らす
  • 短時間勤務に切り替える
  • 施設や訪問看護など別の領域へ移る
  • 看護師以外のスキルを身につける
  • 資格取得や副業を検討する

こうした選択を可能にしてくれるのが、お金の余裕と健康です。資産形成と健康投資は、どちらも将来の自分に選択肢を残すための準備なのです。

NISAの目的は資産額を競うことではない

投資を始めると、「1,000万円貯めたい」「NISAの非課税保有限度額まで使いたい」など、数字ばかりに目が向くことがあります。目標を持つのは大切ですが、資産形成の目的は証券口座の数字を増やし続けることではありません。

将来、「夜勤を減らしたい」「週3日だけ働きたい」「家族と旅行したい」「新しいことを始めたい」と思ったとき、お金を理由に諦めなくてもよい状態を作ること。それが資産形成の大きな意味ではないでしょうか。

50歳からでも遅くない

40代・50代になると「今さら始めても遅い」と思ってしまうことがあります。しかし、投資でも、健康でも、資格でも、趣味でも、今日始めれば今日が一番若い日です。

大きく変える必要はありません。まずは小さく始める。それだけで十分です。

今日からできる「セカンドハーフ投資」

  • NISAの積立額と目的を確認する
  • 10分歩く
  • 健康診断の結果を見直す
  • 不要なサブスクを1つ確認する
  • 読みたかった本を1冊読む
  • 会いたかった人に連絡する
  • やってみたかったことを検索する

全部やる必要はありません。1つでOKです。人生は、大きな決断よりも、小さな行動の積み重ねで変わっていきます。

まとめ|人生後半は「貯める」から「使いながら整える」へ

人生後半で大切なのは、ただ頑張り続けることではなく、自分に合った形に組み直すことです。

  • お金を貯めて将来の選択肢を作る
  • 健康を守り、動ける時間を長くする
  • 新しい経験をする
  • 人とのつながりを大切にする
  • 必要のないものを手放す

最後まで残高を最大化することが人生の目的ではありません。お金は、自分や家族の人生を豊かにするための道具です。お金・健康・経験の3つにバランスよく投資することが、これからの人生後半では大切になります。

まず今日、「ずっとやってみたかったけれど、後回しにしていること」を1つだけ思い出し、小さく始めてみてはいかがでしょうか。

今回紹介した本

本田直之『セカンドハーフ戦略 人生後半戦、何を捨て、何を始めるか』
KADOKAWA/2026年8月17日発売/208ページ/定価1,870円(税込)

書籍の詳細は、KADOKAWA公式サイトで確認できます。


※本記事は、書籍をきっかけにFPNSとして「お金と健康」について考えた内容をまとめたものです。投資には元本割れの可能性があります。NISAや投資商品の利用については、ご自身の状況や目的を確認したうえで判断してください。

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