自分に必要なお金はいくら?ライフプランシートと価値観マップで考える、お金と健康

男性看護師が価値観マップとライフプランシートを前に考えるイラスト。「自分に必要なお金はいくら?」「ライフプラン × 価値観マップ」「FPNS|お金と健康」の文字。 看護師

「将来が不安だから、とにかく貯金しなければ」

そんな気持ちで、お金を貯めていませんか?

貯金は、暮らしを支えてくれる大切な備えです。ただ、何のために、いつまでに、いくら必要なのかが見えないままだと、貯金が増えても安心できないことがあります。

FPNSが大切にしたいのは、お金と健康の両方から、自分らしい暮らしを考えること。

その第一歩として役立つのが、価値観マップとライフプランシートです。

作り方を先に知りたい方は、こちらからご覧ください。

お金の目標は、人によって違う

同じ年齢、同じ収入でも、必要なお金は一人ひとり違います。

子どもの教育を支えたい人。家族との旅行を楽しみたい人。働く時間を減らしたい人。学び直して、新しい仕事に挑戦したい人。

望む暮らしが違えば、お金の使い方も、備えておきたい金額も変わります。

だからこそ、誰かの貯金額をそのまま自分の目標にする前に、考えたいことがあります。

「私は、どんな暮らしを大切にしたいのか?」

この問いが、自分に必要なお金を考える出発点になります。

価値観マップで「大切にしたいこと」を見える形にする

価値観マップは、自分が大切にしていることや、これから実現したいことを、言葉で整理するためのものです。

「家族」「健康」「自由な時間」といった言葉を、もう一歩、具体的にしてみます。

「家族」なら、年に一度は一緒に旅行したい。
「健康」なら、睡眠を確保できる働き方にしたい。
「自由な時間」なら、休日に仕事の疲れだけで一日が終わらないようにしたい。

こうして言葉を具体的にすると、何にお金を使いたいのか、何のために備えたいのかが見えてきます。

価値観マップの作り方

紙とペンがあれば始められます。使い慣れたメモアプリでも構いません。

① 真ん中にテーマを書く

紙の真ん中に「自分が大切にしたい暮らし」と書きます。

② 思いつくことを周りに書き出す

次の問いをヒントに、言葉を広げてみましょう。

  • どんなときに、幸せや安心を感じる?
  • 誰と、どんな時間を過ごしたい?
  • これからやってみたいことは?
  • 仕事や生活で、減らしたい負担は?
  • お金を使ってよかったと思うことは?

正解を探さず、自分の気持ちをそのまま書いてみてください。

③ 「なぜ大切なのか」を掘り下げる

例えば「旅行」と書いたら、「なぜ旅行したいのか」を考えます。

「家族と思い出を作りたい」「日常を離れて休みたい」など、同じ旅行でも大切にしていることは違います。

理由まで書くことで、自分に合ったお金の使い方を考えやすくなります。

④ 優先したいことを3つ選ぶ

書き出した中から、今の自分が特に大切にしたいことを3つ選びます。

そのうち1つについて、「いつ、何をしたいか」まで具体的にしてみましょう。次のライフプランシートにつながる材料になります。

ライフプランシートで「いつ、いくら必要か」を考える

大切にしたいことが見えてきたら、次はライフプランシートに落とし込みます。

ライフプランシートは、これからの出来事や収入・支出の見通しを、時間の流れに沿って整理するものです。

最初から正確な数字をそろえる必要はありません。わかる範囲の概算から始め、調べたり家族と話したりしながら、少しずつ具体的にしていきましょう。

「なんとなく足りない気がする」を、「この目的には、あといくら必要」に変えていく。

それが、ライフプランシートを作る意味です。

ライフプランシートの作り方

紙や表計算ソフトに、年ごとの予定とお金の流れを並べて作ります。まずは今後5〜10年から始めても構いません。

① 今の家計を確認する

現在の貯蓄、手取り収入、生活費、ローンなどを書き出します。

毎月の支出だけでなく、保険料の年払い、車検、帰省など、年に数回の支出も確認しましょう。

② 年ごとの予定を書き出す

横に年、縦に項目を並べて、自分や家族の年齢と予定を記入します。

子どもの進学、住まいの変更、車の買い替え、旅行、働き方の変更などを書き込みます。価値観マップで選んだ「実現したいこと」も忘れずに入れましょう。

③ 収入と支出の見通しを入れる

各年について、年間の手取り収入と年間支出を見積もります。大きな予定にかかる費用は、生活費に加えて計上します。

年間の収支と、年末に残る貯蓄の目安は、次のように考えられます。

年間の収支=年間の手取り収入−年間支出

年末の貯蓄=前年末の貯蓄+年間の収支

まずは運用益を見込まずに整理すると、家計そのものの状況をつかみやすくなります。資産の値動きなどがある場合は、別途反映させます。

④ 不足する時期を確認して調整する

貯蓄が大きく減る年や、資金が不足する年がないかを確認します。

不足が見えたら、積み立てる金額、予定の時期、予算、働き方などを見直します。収入が減る場合や費用が増える場合も考えてみましょう。

目的ごとに積み立て額を決める場合は、次の計算が目安になります。

毎月の準備額=(目標額−その目的のために準備済みのお金)÷準備できる月数

同じ貯蓄を、教育費と旅行費など複数の目的に重ねて数えないことも大切です。

2つを合わせると、貯める理由と使う理由がつながる

価値観マップだけでは、やりたいことがあっても、お金の準備が追いつかないかもしれません。

ライフプランシートだけでは、数字を整えることに集中して、自分が望む暮らしを見失うこともあります。

2つを合わせると、次のように考えられます。

大切にしたいこと 実現したい暮らし お金の準備で考えること
家族との時間 年に一度、家族旅行をする 時期と予算を決めて積み立てる
自分の健康 無理な勤務を減らす 収入が減った場合の生活費を確認する
学びと成長 資格取得や学び直しに挑戦する 学費と、勉強時間を確保するための費用を考える
将来の安心 老後も趣味を楽しむ 生活費と趣味の費用を分けて見積もる

「必要なお金」は、ただ生活を維持するための金額だけではありません。自分が大切にしたい暮らしを支えるためのお金でもあります。

看護師だからこそ、健康と時間も計画に入れる

看護師は、夜勤や不規則な勤務の中で、患者さんの健康を支えています。

その一方で、自分の疲れや生活を後回しにしてしまうこともあるのではないでしょうか。

将来のお金を増やそうと、無理な働き方を続ける。その結果、睡眠や家族との時間が減ってしまう。

そんなときは、貯金額だけでなく、何のために働いているのかを見つめ直すことも大切です。

ライフプランを考える際には、今の夜勤回数や働き方がずっと続く前提だけでなく、勤務を減らす場合や、一時的に休む場合も考えてみましょう。

お金を備えることで、休む、働き方を変える、学び直すといった選択肢を持てることがあります。

FPNSでは、こうした健康と時間を守るためのお金の役割も、大切に考えたいと思います。

必要な金額は、一度決めて終わりではない

ライフプランシートで出した数字は、将来を確定するものではありません。

家族の状況、働き方、物価、自分の価値観は変わっていきます。必要なお金も、その変化に合わせて見直す必要があります。

年に一度や、転職・結婚・出産などの節目に、価値観マップとライフプランシートを開いてみましょう。

「今も、これを大切にしたい?」
「予定や費用は変わっていない?」
「今の積み立ては、無理なく続けられる?」

計画は、自分を縛るためではなく、暮らしに合わせて調整するためのものです。

まずは、大切にしたいことを3つ書いてみよう

いきなり完璧なライフプランを作る必要はありません。

まずは、自分が大切にしたいことを3つ書いてみてください。そこから、実現したいことを1つ選び、「いつ」「いくら必要か」を考えてみましょう。

お金が必要になる時期や、不足している金額が見えてくると、日々の貯金や支出にも目的が生まれます。

闇雲に貯め続けるのではなく、自分に必要なお金を知る。そのうえで、将来に備えるお金と、今の暮らしを豊かにするお金を考える。

価値観マップとライフプランシートを、自分らしい人生のために活用してみませんか。

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