「ちゃんと準備してから始めたい」
「失敗したくない」
「周りに迷惑をかけたくない」
こんな気持ちから、自分のやりたいことを後回しにしていませんか。
仕事では責任を果たし、周囲にも気を配る。その一方で、自分の勉強や家計の見直し、休む時間はいつも後回し。看護師として働く方の中には、そんな毎日を過ごしている方もいるかもしれません。
今回紹介するのは、丸山泰史さんの『「考えてばかりで動けない」がなくなる 真面目の縛りを解く方法』です。
本書のテーマを、FPNSが大切にしている「お金・健康・自己投資」の視点から考えてみます。
真面目さが、自分の行動を狭めるとき
出版社の抜粋記事では、行動を制限する「真面目の縛り」として、次の3つが紹介されています。
- 計画固執:必要以上に準備を重ね、行動に移れない
- 完璧主義:満点を求め、失敗の可能性を避けてしまう
- 遠慮:周囲を気にして、自分の希望を引っ込めてしまう
これらは互いに重なり合うこともあるそうです。ダイヤモンド・オンラインの書籍抜粋
準備することも、丁寧に取り組むことも、人への配慮も大切です。ただ、それが行き過ぎると「やりたいのに動けない」という状態につながります。
ここからは、この3つを看護師の日常やお金との向き合い方に当てはめて考えてみます。
「全部わかってから」が、学びを止めていないか
お金の勉強を始めようとしたとき、知らない言葉の多さに戸惑うことがあります。
家計管理、税金、保険、老後資金。調べるほど新しい疑問が出てきて、「もっと理解してから」と先延ばしになることもあるでしょう。
そんなときは、最初の行動を小さくしてみます。
今月の給与明細を一度読む。毎月引き落とされている支出を確認する。気になる言葉を一つだけ調べる。
これなら、すべてを理解していなくても始められます。
大きなお金を動かす前には十分な確認が必要ですが、情報を整理したり、疑問を書き出したりすることは今日からできます。準備を続けるだけでなく、理解につながる小さな行動を選んでみましょう。
家計管理も自己投資も、満点を目指さなくていい
家計簿をつけ始めても、忙しくて記録が抜けてしまう。
資格の勉強を始めても、夜勤や家庭の用事で予定どおり進まない。
そこで「続けられない自分はだめだ」と思ってしまうと、再開するのが難しくなります。
でも、家計簿の目的は、きれいに記録することではなく、自分のお金の流れをつかむことです。勉強の目的も、毎日同じ時間を守ることだけではありません。
細かい記録が難しければ、固定費だけ確認する。まとまった勉強時間が取れなければ、今日は1ページ読む。
自分の生活に合わせて方法を変えることも、続けるための工夫です。
FPNSの視点では、自分自身の健康とスキルも大切な資産です。その資産を育てる取り組みが、自分を追い込むものになっていないか、ときどき見直したいですね。
遠慮して、自分の休息まで後回しにしていないか
「忙しそうだから相談しにくい」
「自分が引き受けたほうが早い」
「休みたいと言うのは申し訳ない」
周囲への配慮から、自分の希望を口にできないことがあります。
看護の仕事では、安全のための確認や手順を丁寧に守る必要があります。一方で、困っていることを相談することや、負担について話し合うことも大切です。
たとえば、「大丈夫です」と答える前に、自分が引き受けられる範囲を確認する。「少し相談したいことがあります」と、話す時間をお願いする。
すぐに状況が変わらなくても、自分の状態を伝えることが、調整のきっかけになります。
人を支える仕事を続けるためにも、自分の休息や学びの時間に目を向けたいものです。
お金を使うときにも「自分を後回し」が出てくる
家族のためにはお金を使えても、自分のための本や学習にはためらってしまう。負担を減らすサービスが気になっても、「自分で頑張ればいい」と考えてしまう。
そんな場面にも、自分に課している縛りがあるかもしれません。
もちろん、使えるお金には限りがあります。だからこそ、金額に加えて、その支出が自分の生活にどう役立つかを考えてみます。
「この本で、何を学びたいのか」
「このサービスで、どんな時間を確保できるのか」
「今の家計で、無理なく使える範囲はどこまでか」
貯めることと、自分のために使うこと。その両方を、自分の生活に合わせて考えるのがお金との向き合い方ではないでしょうか。
今日、一つだけ縛りを緩めてみる
まずは、後回しにしていることを一つ書き出してみましょう。
次に、止まっている理由を考えます。
準備が足りないと感じているのか。うまくできないのが怖いのか。誰かに遠慮しているのか。
理由が見えたら、今できる行動を一つ決めます。
- 学びたいことについて、入門記事を一つ読む
- 家計のすべてではなく、毎月の固定費だけ確認する
- 困っていることを、相談できる相手に伝える
目標は、今日すべてを変えることではありません。自分が動ける大きさまで、最初の一歩を小さくすることです。
真面目に取り組んできた自分を責める必要はありません。その良さを大切にしながら、自分の行動を狭めている考え方に気づいてみる。
『真面目の縛りを解く方法』は、自分の健康や時間、これからの学びを考える入口になる一冊です。
お金も健康も、自分の暮らしを支える大切なもの。今日できる小さな一歩から、自分自身にも時間を使っていきましょう。

