「子どもの進学に向けて、お金を準備しておきたい」
「こどもNISAが始まると聞いたけれど、今から投資できるの?」
子育てをしながら働いていると、日々の生活費と将来の教育費をどう両立するか、悩むことがあります。夜勤や時短勤務などで収入が変わる看護師にとっても、無理なく続けられる備え方は大切です。
今回は、2027年1月から始まる「こどもNISA」の基本と、教育費を準備するときに考えたいことを紹介します。
※2026年10月8日時点の公開情報をもとにしています。
こどもNISAとは?開始は2027年1月
こどもNISAは、NISAのつみたて投資枠を0〜17歳にも広げる制度です。対象となる投資信託で得た売却益や分配金が非課税になります。
2026年10月現在、先行申込みを受け付けている証券会社があります。ただし、申込みの受付と投資の開始は別です。楽天証券では、2026年10〜12月に受け付けた口座は2027年1月以降に開設され、こどもNISAでの取引も2027年1月からと案内されています。楽天証券「こどもNISA」
対象年齢・投資枠・引き出しのルール
| 項目 | こどもNISAの基本 |
|---|---|
| 開始時期 | 2027年1月 |
| 対象 | 0〜17歳 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円(購入額ベース) |
| 対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 |
| 非課税保有期間 | 無期限 |
| 引き出し | 原則18歳まで制限。12歳以降は一定の条件で可能 |
金融庁の資料では、12歳以降の払い出しについて、子どものための使途であること、子どもの同意を示す書面と申出書を親権者等が金融機関に提出することが示されています。自由に出し入れできる預金とは使い勝手が異なります。金融庁「令和8年度税制改正について」
年間60万円は上限です。毎月5万円を積み立てなければならない、という意味ではありません。家計に合う金額を考えましょう。
ジュニアNISAとは別の制度
ジュニアNISAは2023年で終了し、新規投資はできません。こどもNISAを利用するには、別途口座開設の手続きが必要です。ジュニアNISAの商品をそのまま移すこともできません。楽天証券「こどもNISA・よくあるご質問」
なお、ジュニアNISAの既存資産は、2024年以降、年齢にかかわらず全額を非課税で払い出せます。一部だけの払い出しはできず、口座は廃止されます。古い「18歳まで引き出せない」という説明と混同しないようにしましょう。金融庁「2023年までのNISA」
教育費をすべて投資に回さない
こどもNISAは、運用益が非課税になる仕組みです。元本を保証する制度ではありません。長期間積み立てても、進学の時期に値下がりしている可能性があります。金融庁「NISAを知る」
教育費には、入学金や授業料など「使う時期を大きくずらしにくいお金」があります。FPNSとしては、使う時期と必要額を整理してから、預貯金と投資の役割を分けて考えることをおすすめします。
- 近いうちに支払う教育費は、預貯金で確保する
- 将来の教育費のうち、値下がりに対応できる範囲で投資を検討する
- 進学が近づいたら、必要額と現金の準備状況を見直す
「非課税だから全部投資する」よりも、「必要なときに使えるか」を大切にしたいですね。
看護師の家庭は、収入が変わっても続けられる金額で
夜勤回数の変化、育児休業、時短勤務などで、毎月の手取りが変わることもあります。積立額を決めるときは、収入が多い月だけを基準にせず、家計が厳しい月にも目を向けましょう。
まず、毎月の生活費、急な出費への備え、親自身の将来資金を確認します。そのうえで、子どものために長期間使わずに置いておけるお金を考えます。
たとえば、毎月5,000円を10年間積み立てると、積立元本は60万円です。毎月1万円なら120万円になります。これは運用益を含まない計算で、投資した場合の将来の評価額を保証するものではありません。
子どものために備えることと、親の健康や今の生活を守ること。その両方を続けられる金額が、家庭に合った金額です。
子ども名義のお金と贈与税にも注意
こどもNISAの資産は子ども本人の財産です。親の生活費にいつでも戻せるお金としては考えないようにしましょう。楽天証券「こどもNISA・よくあるご質問」
また、運用益への課税と、親や祖父母から資金を渡す際の贈与税は別の話です。暦年課税では、子どもが1年間に受けた贈与の合計に対して110万円の基礎控除があります。親と祖父母から受け取った分を、それぞれ別枠で計算するわけではありません。国税庁「贈与税がかかる場合」
資金を渡す方法や税の扱いに迷う場合は、税務署や税理士に確認しましょう。
今日できる準備は、教育費の予定を書き出すこと
最初に、次の3つを家族で確認してみましょう。
- 子どもが何歳のときに、どのような支出がありそうか
- そのための預貯金を、今どのくらい用意できているか
- 収入が減っても無理なく続けられる積立額はいくらか
その後で、利用する金融機関の対象商品、手数料、口座開設方法、払い出しの手続きを確認します。
こどもNISAは、子どもの将来に備える選択肢の一つです。上限を使い切ることを目標にせず、自分の家庭に合う備え方を考えていきましょう。
子どもの未来を支える土台には、今の家族の暮らしや、親の健康も含まれています。まずは教育費の予定を一つ書き出すところから始めてみませんか。
※本記事は制度の一般的な紹介です。申込み・取引の前に、金融庁および利用する金融機関の最新情報をご確認ください。
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